海外留学って学生がやるものだけだと思っていませんか?
私は2017年にマルタに留学しました。
学生で短期留学に来ている子たちも沢山いましたが
今日は私が自分で留学して感じたことをシェアします。
Contents
50を過ぎてから海外留学を経験
私は50を過ぎてから海外留学を経験しました。
期間はたった2週間でしたが
この間にマルタのナショナルホリデーもあり
学校が3日間のお休みを利用して
単独イタリアにも旅に出ました。
さらに
帰りの飛行機が欠航になって
なんと2日間も追加で滞在ができるという幸運にも恵まれました。
マルタの思い出は山ほどあり
これからおいおい書いて行きたいのですが
今日は日本の学生の留学事情を辛口で書いていきます。
勿論、それに該当しない子もいると思いますのです
真面目な子たちは他人事として読んでもらうと嬉しいです。
部屋割り、語学学校からの申し出
私は数多くの学生と交流を持ちたいと考えて
学校の寮に入ることにしました。
ホームステイだと
放課後、多くの学生と交流が持てない=英語を使う機会が少なくなる
他の家庭に住むと気を遣う=英語の勉強に集中したい
寮は学校と併設してあり教室まで徒歩30秒=寮の方が時間削減
土日のお休みもホストファミリーと共に過ごさないといけない
アットホームのマルタの家庭の雰囲気を楽しみたいのであれば
ホームステイもありですが
私は家族を残して
一大決心をして語学学校に来ています。
それもたった2週間です。
1分1秒無駄にしたくなかったので
1日の全てを英語漬けにするためには入寮するのが一番と考えました。
最初の希望はフラット(8人共同生活)
私は最初8人共同生活をするフラットと呼ばれる
リビングダイニングとキッチンが1つ
トイレとシャワールームは2つ
4部屋あり各部屋2名ずつの合計8名で共同生活するスタイルを選びました。
大概の学生はこのフラットの共同生活を選びます。
しかし、ある日
学校から連絡が入って
留学する学生の年齢は十代後半から二十代前半が中心である事
誰かと部屋をシェアしなければいけない事
そればかりでなく他の7名と一緒に共同生活する事など告げられました。
はっきりと言われませんでしたが
やはり、自分の子供より若い子と同じ部屋
共同生活は私が問題ないと言っても
同部屋になった子が私に気を使うかもしれないと
学校側も心配しての事だったと思うのです。
ですから
私は追加料金を払い
ワンランク上の2人部屋にしました。
この選択は正しかったと思っています。
結局、この部屋を2週間1人で使い
毎日、ハウスキーパーがお掃除とベッドメイキングをしてくれました。
ですから
私は本当に英語漬けの生活を可能にできたのです。
日本人留学生なだれ込む
さて、私が入寮して1週間目は
どちらかと言うとヨーロッパ、ブラジル、中国からくる子達が多かったのですが
次の週から
日本の大学が春休みに入った事もあり
信じられないくらいの日本と韓国の大学生がやってきました。
隣の8人部屋フラットは
なんと
日本人6名、韓国人1名、ヨーロッパ人1名
隣から聞こえる声は日本語ばかり
部屋の外で彼氏や友達に日本語で電話したり
どこに行くにも日本人とばかりつるむ
これでは何を学びにマルタに来たのかわかりません。
授業は最低限、遊びは最大限
これも非常に驚いたのですが
語学学校は午前授業
午後授業
プライベートレッスン
これらが選択できます。
午前だけのクラスを選択している子もいれば
午前、午後の授業を選択している子もいます。
私は午前、午後、プライベートとフルで授業を取りました。
ですから
休憩時間はお昼の30分休憩時間だけ
1日の授業を終わるのは4時近くなっていました。
それなのに
日本の学生のほとんどが
午前中で授業をおしまいにして
午後の授業はエスケープします。
午後から夜まで観光や遊びに興じるのです。
あれほど日本人が入学してきているのに
午後の授業で
日本人と一緒になった事は一度もありませんでした。
午後の授業を欠席した彼らはTeacherが毎日出席を確認して
ガッカリしている様子を見た事がないと思います。
本当にTeacherに失礼だと思います。
英語ができなさすぎ
この時代において
留学したらペラペラになると信じているのでしょうか?
あまりに英語を喋れない状態で入学しすぎです。
私は留学前に
毎日Skypeレッスン、
週一でビジネス英語に通い
とにかく、日本で少しでも英語力を鍛えて行きたいと頑張りました。
当然、現地の学校も学力テストをしてクラス分けをするので
出来るだけ上のクラスに行きたいと思っていました。
実際のところ
ペーパーが得意なのが日本人だと思っていたのに
上のクラスにはほとんど日本人はいません。
せめて真ん中くらいのクラスに行くように
日本で努力をしてから留学するべきだと思います。
そうしないと留学がただの観光になります。
ちなみに8クラスあって
私は上から2番目のクラスでした。
そして1クラス8名で
日本人は私とすでに半年以上留学している女の子2人でした。
気合いが違いすぎる
私はこの2週間、日本語を話さず英語のみで生活をしました。
英語のみを可能にした理由は
- 私が1人部屋だった事
- 午前、午後、プライベートの全ての授業を取った事
- ですから授業が終わった後は1人で出かけるしかなかった事
- 予習をしていかないとディベートにちゃんと参加できなかった事
- 金曜日は確認テストがあるので復習で必死だった事
上から2番目のクラスでしたので
自分には中々、大変なクラスでした。
とにかく
自分を追い込んだ2週間でした。
なぜ、これほど気合いを入れて授業を受けていたかといえば
この留学に際して
- 自分で貯めたお金で来た事
- 家族(夫、子供たち)にやっと了解を貰ってできた留学だった事
- 出来るだけ英語を上達させたかった事
これらを念頭に頑張って来ました。
それだけ、私に取っては一大決心だったのです。
ただの観光に近い留学にしたら
何をしに行ったのかわからなくなりますよね。
お金を出してくれた親御さんのことを考えると複雑
お金を出してくれた親御さんのことを考えると複雑です。
私はマルタに入国するまで
子供たちに申し訳ないと思っていました。
上の子はNYにホームステイをしたことがありますが
下の子はその当時、一度も海外旅行にも連れて行った事もなく
子供たちを差し置いて
母親である私が語学留学をするみたいな感じになったわけです。
自分がこの留学で払った授業料で
下の子に海外を経験させるべきではなかったのか?
私より
若い子の方がはるかに多くのことを吸収して
実りある留学に出来るのではないか?
しかし、その申し訳ない気持ちはマルタで払拭されました。
親のお金で『留学』と言いながら
観光に来ている学生がかなりいる事がわかりました。
自分がバイトしたお金で来ている子も
その目的が観光中心である事もわかりました。
そして、巷で噂されている
留学したくらいで
英語はペラペラにならないと言う事も
なぜ、そのように言われているのかがよくわかりました。
寮はホテル・アパート代わり
プライベートレッスンで
Teacherに聞いたのですが
やはり語学を習得する目的でなく
ホテルがわりに入学する子もいるそうです。
親も留学していると思って安心しているようですし
私もこの事実を目の当たりにしなければ
もし我が子が『短期留学したい』とか言いだしたら
喜んで子どものために金策に走ると思います。
入学したはいいけれど
全く授業に出席せずに夜になると動き出し
朝帰りをして日中は寝ている子もいるそうです。
当然、午前の授業は遅刻か欠席です。
学校も出欠を取っていて、本人に警告はするようですが
このような語学学校は強制権はないですし
個人の責任として
生徒にあまり強制はできないところでしょう。
留学の本来の目的は?
帰りの飛行機で隣に座った学生は
バルト3国をバックパックで旅したそうです。
勿論、英語もそれほど得意ではないと言っていましたが
ここは根性で乗り切って
非常に楽しい話をしてくれました。
彼の一人旅の方が遥かに学びが多く
色々な経験をしたのだと言う事がわかりました。
このように目的がはっきりしている子どもたちは
短期留学などと
海外で日本人だけのコミュニティになりそうな
環境には自ら行かないのかもしれません。
先日、リマントラベラーの東松寛文さんのお話を聞いてきて
本当に感激をして来たところですが
何のために旅をするのか?留学をするのか?
留学と言って来ているのであれば
本当に恥ずかしくない生徒になっているのか?
英語ができないから一人旅は心配
だったら手っ取り早く留学だったら
仲間もいっぱい行くし
観光も遊びも心配ない!
なんて思っているのであれば
その目的はなんだか間違っているような気がします。
そして、まだ
ちょっと留学したら英語がペラペラになると信じている人がいるのならば
それ間違っていますから・・・
たとえ日本人がわんさと同じ学校に通っていても
日本語は絶対に話さないと言う気合いで
留学生活を過ごしてもらいたいものです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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