先日、くもん教室を訪問して
クラスを見学させてもらいました。
先生からは色々な冊子をいただきまして
現在、くもん式がどのような学習や働きかけをしているかを確認できました。
今日は読み聞かせに選ぶ本について書いてみます。
Contents
最近、出版されている絵本
その冊子の中に
推薦図書のコーナーがあり
月齢に合わせて、
どのような本を子どもに与えたらいいのかをまとめてありました。
しかし、その本のほとんどが
くもん出版が出版していまして
0-2歳の絵本ってあんまり目ぼしいものがないのかな?って思いました。
確かに本選びは難しいですね。
私は絵だけを見せるつもりで
あまり月齢関係なく良書やベストセラーと言う
絵本は0歳からでも見せていいと思います。
しかし、昔のハードカーバーの絵本は割と高額ですし
挿絵によっては子どもが興味を持たないものもあるのは確かです。
でも、私はこのような絵本を0歳からでもどんどん与えてほしいと思うのです。
絵本のレビューを確認してみましょう
Amazonの絵本のレビューを読んでいくと面白いことを発見しました。
例えば、お母様やお父様が子どもの頃読んでいた本を
懐かしくて自分の子ども達に買い与えたはいいのに
『我が子は興味を持ちませんでした。』
『我が子は挿絵を怖がりました。』
『最初、興味が全くなかったのに今は一番のお気に入りです。』
『この本のお陰で私も懐かしく、楽しんで読み聞かせができます。』
本当に色々なレビューがあり、本を選ぶ時の
参考になります。
現代絵本の特徴
物語の内容というのは、普遍です。
初版が50年、100年近くになっていると
物語は同じですが
挿絵は現代作家が担当して再出版している絵本も数多くあります。
今、新しく出版されている絵本の傾向をみますと
鮮やかな色使い
単純な線
ずかんシリーズでない限り
かなりシンプルな色使いで構成されているものが多いです。
単純な線描や色使いから
想像力を膨らませることも可能ですが
どうも、マンガのような絵本が多いような気がするのです。
確かに
乳幼児の目の見え方から
原色のようなはっきりした色が見えやすいというのは確かです。
ですから
単純で太い線、シンプルな線描を
心がけているのだと思うのです。
脳力開発的読み聞かせ
私は
絵本は子どもの脳のどこの部分に働きかけていると考えています。
ですから絵本の読み聞かせで
文字に対する興味
豊富なお話を聞く集中力を身につけてほしいと思う反面
できれば右脳の開発にも効果的であってほしいと思うのです。
右脳的と言われている働きは
直観力や創造力と言われていて
そこから生まれる洞察力や推測などを鍛えると思うのです。
ですから
親御さんがみて
『なに?この絵本・・・』とか
抽象度が高すぎて何を描いているのか
わからないような絵本も与えてみてほしいと思うのです。
ただし、子どもに与えても
- 興味を持つもの
- 大好きになって何ども読み聞かせをせがむもの
- 全く興味を示さないもの
- 最初は興味がなかったのに、ある月齢から好きになるもの
- いくら待っても興味を引かないもの
色々なパターンが出てくると思います。
でも
これは勇気を出して与えてほしいと思うのです。
芸術的な昔の絵本
昔の海外作家の絵本などは
この抽象度や線描の複雑さが秀逸なものが多いです。
ご紹介した絵本の中でも
『もしもし おでんわ』は挿絵なんかは黒電話ですよ。
黒電話ってもしかしたら、
お母様達も実物をみたことがないかもしれません。
このギャップがすごいと思ってしまうのです。
昔の電話は黒くってダイヤル式で・・・と言う
すでに想像の域です。
我が子達も黒電話なんて実際みたことはないですが
少なくともこの黒い塊は昔の電話でダイヤル式で
人指し指を穴に入れて番号を入力する事は知っているのです。
ほとんどが私の子どもの頃の思い出とリンクして
懐かしくて買い与えたものです。
初版本が50年以上経っている絵本というのは
それだけ長年、世界中の子ども達に読み継がれているわけで
内容が先ほどの黒電話のように古くても
これを想像させる事こそが
子どもの想像力を掻き立てるのです。
お絵かきに見る、現代っ子の絵
私は約20年間、色々な方々にペイントを教えてきましたが
その中で子ども達の感性が
ある程度の年齢で固まってきているのを感じることがありました。
本来ならば
1つのテーマが与えられると
その時の気分で、
または、直近で見た絵本の記憶で
子ども達の絵から見て取れる感性は変わってくるはずです。
しかし、低学年くらいから
使う色も描く手法も決まりきっているように感じました。
うまく表現できませんが
あまり冒険をしないと言うか、
あまり熟考する時間を持たないと言うか
最近の子ども達は忙しいですから、
絵を描くのに長時間を費やしていられない事もあると思います。
ですから、名前を書かずとも
なんとなく誰の作品かわかるような感じなのです。
個性を確立していると言う意見もあると思うのですが
個性が確立するのが早すぎると思うのです。
1歩レベルの高い『真似る』
本来、子どもというのは真似る事から色々なことを学んでいきます。
これは
大人の行動を見て真似ること
お友達の行動を見て真似ること
自分に関わってくる、様々な事柄について真似るのが彼らの仕事なわけです。
やはりお絵かきなどは
隣のお友だちと同じ色や同じ構図で描くのではなく
自分が見てきた色々な絵本を
思い出して、
想像して真似るというような
一歩レベルの高いところでの真似るをしてほしいと思うのです。
現代において、このような状況を準備するのはなかなか難しいと思います。
ですから
少しでも色々なタイプの絵本を見せてあげてほしいのです。
子どもの絵には上手い下手はない
お隣を真似るのが上手な子は
観察力が鋭く、見た目も色合いも完璧な絵を描きます。
これはこれですごい才能です。
反対に
自分の頭の中の抽象的な何かを真似ようとしたり
過去に見聞きしたものを表現しようとした子どもの絵は
実は何が描きたいのかわかりません。
本人に質問をしないと
何を描いたのかわからないことが多いのです。
大概の親御さんは
子どもがわけのわからない絵を描くとがっかりします。
または
紙の端っこにちょこちょことせせこましく絵を描かれると
もう、明らかに肩を落とさんばかりにがっかりするのです。
ダメですよ。子どもが見ていますから・・・
そして勝手に『うちの子は絵心がない。』とか言うのです。
まだ数年しか生きていないのに
『絵心』も何もあったもんではないです。
頭の中の抽象的な事柄を一生懸命表現しようと挑戦しようとしているわけですから
どんな絵を描いても褒めて褒めて褒めまくらないといけません。
ですから、子どもの絵に上手い下手はないのです。
やっぱり読み聞かせが一番
絵本は本来
読み聞かせや
親子のスキンシップに欠かせない道具として
昔からある基本中の基本の働きかけです。
誰に聞いても
働きかけが幼児教育に効果的であると言っています。
それだけ読み聞かせは
どの子にも効果が現れる万能な働きかけであることは間違いないのです。
そして
ここは一歩踏み込んで
図書館に行って昔の絵本や
ご自分が子どもの頃に読み聞かせてもらった本を
どんどん、現代のお子様に与えてほしいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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