追跡調査からわかる「幼児教育」をやったほうがいい証拠

こんにちは! 面白い追跡調査の報告が出ています。

幼児教育をしっかり受けた子どもたちとそうでない子どもたちが
将来どのように過ごしているのかを調べた報告です。

それもなんと40年以上追跡捜査をしているので、信頼性も高いです。

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この記事を書いている私は二人の子どものママです。
子どもと言っても
彼らはすでに社会人で医師として働いています。
このブログは私が子どもたちに行ってきた幼児教育(特に3歳まで)をまとめています。

『幼児教育』をやったほうがいい調査結果とは


私は経済学などと言う難しい学問はよくわかりませんが
早期幼児教育をするべき、素晴らしい結果が報告されているので
ざっくりシェアしたいと思います。

世の中には色々な検証プログラムがありますが
今回の検証プログラムの追跡調査は40年に渡ります。

平均月齢4.4ヶ月から8歳までの貧困層幼児に認知スキル、非認知スキルを働きかけて
20歳まで毎年調査、
30歳で再び成人してからの生活状態を調査しています。

まあ、気の遠くなる調査です。
しかし、1人の人間の人生を調査するとなると何十年もかかるわけですね。
そしてこの調査の結果は信頼性も高くなるのです。

調査の結果は
貧困層であったとしても幼児期にしっかりと認知スキル、非認知スキルを教えると
彼らの人生において素晴らしい結果が報告されています。

私たちがただ単に賢くなってほしい、勉強ができるようになってほしいと
始めた幼児教育も
これだけ素晴らしい結果を残すことができるのであれば
本当にやるべきだと思いますね。

なんで、この調査始めたの?


恵まれた日本に生まれた子どもたちは
あまり危機感を感じないと思うのですが、よその国では子どもが犯罪に巻き込まれたり
犯罪に関わったり、考えられない事が起こっています。

そして、アメリカの抱えている貧困層は私たちの想像を超えるものです。
薬物、犯罪が一向に減らずに
貧困層の子どもたちは大きくなるにつれ、犯罪や薬物に手を出す確率が高くなっています。

そして彼らは時には更生施設や更生プログラムのお世話になるわけです。

しかし、これらのプログラムを終えて、2度と悪いことはしませんと決意したにも関わらず
再犯率は高く、効果がそれほど望めない事がアメリカの抱えている問題でもあるのです。

そこでノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授が考えたんですね。
『そうだ!投資先を変えて実験してみよう。』

この投資先というのは
更生施設であったり更生プログラのことです。
これらは成人した犯罪を犯してしまった人たちを立ち直らせる施設だったりカリキュラムだったりします。
この運営に使う資金はアメリカの犯罪率から考えてもかなりの予算をつける必要があるでしょう。

それを
まだ犯罪とかドラッグなんか知らない幼児たちとその家庭に
教育プログラムの導入を促して
もしかしたら更生施設行きになるかもしれない貧困層の家庭の子どもたちに
彼らが成人になるまで実験しよう!!と思いたったのが今日ご紹介する調査なんですね。

こうやって40年にも渡る調査が始まったのです。

やっぱり、結果がすごい!!


平均月齢4.4ヶ月の100名以上の子どもたちを8歳まで教育
教育内容は認知スキル、非認知スキルを満遍なく

8歳以降は毎年1回、学力、生活などを調査、20歳まで継続
30歳の時の被験者たちがどのような生活をしているかを調査

すごい長い期間の調査ですが

20歳までの被験者は

  • 学校に行っている確率が高い
  • 成績が良い
  • 社会行動についても良い影響が出ている

 

そして30歳になった彼らの生活は

  • 成績が良く
  • 学歴が高く
  • 特別支援教育を受けていなく
  • 収入が多く
  • 持ち家率は高く
  • 生活保護支給率が低く
  • 逮捕率が低い


成人プログラムでの更生が難しいケースも
幼児教育をしっかりやることで貧困率や犯罪率を減少させる事ができる結果になりました。

そして、8歳までプロジェクトの教育を受けた子どもたちは
大人になって、しっかり社会に役立つ人材になっているわけです。

認知スキルと非認知スキルって?

認知スキルとは

人が考え、学び、記憶などの行動を可能とする脳のプロセスの事
実験ではIQや学力検査をして、俗にいう勉強を幼児期から教えました。

非認知スキルとは

人間の性格に属するスキルのことです。
肉体的・精神的健康・忍耐力・やる気・自信・コミュニケーションなど社会的・感情的性質の働きかけです。
これが育っていないと社会で生きづらいとか適応できないのです。

実験でわかったことは
実験中に伸ばしたIQなどの認知スキルは4年後に介入しなくなります。
この結果はちょっと残念ですね。
折角高めたスキルも意図して使わないと衰えるということでしょうか?
人間、一生勉強ですね。

一方で非認知スキルは
一旦伸ばした非認知スキルはその後も伸び続けて環境の変化に適応ができるようになり
人生において成功しているケースが多く見られました。
一旦プロジェクトが終了しても8歳まで植えつけられた倫理観や感情に関するスキルは年を重ねても無くならずに、増えていく傾向にあるんですね。
人間の幅ができてくるということでしょうか?

ジェームズ・ヘックマン教授はこう言っている

さて、この追跡調査はノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授の
著書『幼児教育の経済学』で明らかにされています。

この研究の結果は

『5歳までの教育がやる気や忍耐力を伸ばし人生を変える事ができると。』ということです。

この調査でわかった事は?

  • 幼児教育は将来立派な大人になるために大切である
  • 教育するべきスキルは認知スキルと非認知スキルを満遍なく
  • 認知スキルは鍛えていないと衰える。だから日々のトレーニングは不可欠
  • しかし、認知スキルでIQが介入しなくなっても本人のやる気次第で成績は上がる。
  • 幼少期に備わった非認知スキルは成長とともに伸びていく。
  • 自分の経験や成功体験を肥やしにしながらレバレッジがかけられる。

三つ子の魂百までと言いますが
まさにこの調査結果は幼児教育を正しく行う重要性を問うています。

このように社会に役に立つ人材を育てる事こそが
経済の発展に繋がるわけですね。

それには学習面が大いに貢献する認知スキルも必要ですが
社会に順応する非認知スキルも非常に大切という事です。

ですから、学校の成績だけよければいい、頭がよければいいだけでは
社会に適応できないのです。

将来、やはり経済的にも困らないで幸せに生きていくためには
勿論、学力も大切ですが、社会順応性も必要です。
これからは人間力も大切なんですね。

先日、モンテッソーリ教育にも触れましたが

モンテッソーリ女史も言われている通り
「0-6歳でその後の人生を生きていくのに必要な80%の能力が備わる、最も大切な時期である。」

また、井深大氏も
『この年齢は、理解や納得がなくても、あらゆるものを一まとまりのパターンとして、
どんどん吸収して言ってしまえる時期なのです。』
と0-3歳までの子どもの高い能力に触れています。

以上のことから、幼児教育は早ければ早いほど効果があり、
教育学と経済学の面から幼児教育は非常に有効であると考えられます。

今日は真面目な投稿でした。最後までお読みいただきありがとうございました。

関連書籍
『教育学の経済学』 ジェームズ・J・ヘックマン

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